「テラリフォーミング」(『地球へのSF』所収)

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デンソー 先端技術研究所様で実施したSFプロトタイピングの地続き物語として執筆した「テラリフォーミング」が、2024年に早川書房から刊行された日本SF作家クラブ編のアンソロジー、『地球へのSF』に収録されています。

原案:株式会社デンソー 先端技術研究所、作:八島游舷となっており、SFプロトタイピングのワークショップに参加いただいた方たちがプロットを作成し、そのアイデアに基づいて書いた短編です。

あらすじ

西暦2040年、激しい「超温暖化」により人類の生存領域が極度に狭まった地球。人間から自立したSAIボットたちは、外界から隔絶された廃棄施設で、さまざまな可能性を秘めた藻を育て研究している。16歳の少女アイも彼らに育てられ、まれにみる知的能力を開花させた。人間との接触を強く望むアイは、立ち入りが禁じられた建物に足を踏み入れ、青年ショウと出会う。やがてアイは、荒廃した地球を元の姿に戻す壮大な計画「テラリフォーミング」を議論する地球再生会議に参加。量子コンピューターのシミュレーションを駆使し、劇的な解決策を提案する。

しかし、利益を追求して通信業界を独占する巨大グローバル企業ゼノダイン社の思惑や、そしてアイ自身の出生にまつわる秘密が絡み合い、物語は予測不能な運命へと加速していく。人類の残した傷跡が大きすぎる世界で、アイは地球を救い、自分の進むべき道を見い出すことができるのだろうか?

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「テラリフォーミング」の世界を深く楽しむための技術解説(ジェイナス) – 藻の活用法、環境調整スーツ、量子コンピューター

湖と環境スーツを着た少女。超温暖化が進行した世界ではスーツなしでは外出すらできない。
培養される藻は様々な可能性を秘めるが、放流すれば生態系に大きな影響を与える。
あえて紙の本を読むロボット。AIが多様性を確保するために選んだ道とは?

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