小説を書こうとする人に2:アイデアを出そう

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「どこからアイデアを得るのか」

これは最もよく訊かれる質問です。

「すべて」というのが私の答えです。

道を歩いているとき、眠っているとき、列車に乗っているとき、風呂に入っているとき、人と話しているなど、思いついたアイデアがあればいつでもスマートフォンでメモします。参考図書、風景、写真、旅行、美術展などからアイデアが得られます。

すばらしい作品を見て「こういうのを書きたい」と思うこともあります。展開やキャラが陳腐で残念な作品を見て「ここは自分ならこう書くのに」と思うこともあります。

なにごとであれ面白いと思ったことはすべてメモにとる。ということが子どものころからの習慣でした。手書きのころはメモを取りきれないこともありました。字を書くのが思考に追いつかなかったので。しかし、PDA、モバイルギア、Pocket PC、Windows Mobile、ノートパソコンといった機器を経て、スマホの時代が来てからは、ほぼ100%のアイデアを記録できています。

抽象的な方法なので万人にお勧めではありませんが、テーマがまずあり、そこが出発点になることもあります。自分がずっと気になっている社会問題や、企業・出版社からテーマをいただくこともあります。

メモ取りソフトOneNoteを使っているので、アイデアはパソコンに自動的に同期されます。後でこれらのアイデアを見直して、整理し、一人ブレーンストーミングしてみることもあります。作品の大本となるアイデアも、肉付けとなるアイデアもこのようにして記録します。書き始めるときは、これらのアイデアから梗概を書きます。梗概についてはまた次回。

資料にこだわりすぎないことも重要です。面白い資料はそれだけで面白く、ハマってしまうことはよく分かります。また資料から新しいアイデアが生まれることもよくあります。しかし結局のところ、読者が読むのは資料ではなく物語です。考証が完璧な時代劇はあまり面白くないはずです。資料の面白さではなく物語の面白さがメインにならないといけませんよね。そしてそれは自分の中にあるものから作れるはずです。

私自身、たった今もアイデア出しをしようとしているところです。このように自分の方法論を文章にして見直すのは私自身にとっても役に立ちそうです。

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